インセプション 95点

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2011年最初に見たDVDは「インセプション」でした〜

大傑作「ダークナイト」を生み出した「クリストファーノーラン」監督作品。パリの町が折れ曲がっていく予告編の映像が印象的だ。主演「ディカプリオ」は他人の頭の中に入る企業スパイという設定。そして渡辺謙も出演という、これは期待するなという方が無理!。わくわくして鑑賞しましたが、期待値が高すぎたか。「ダークナイト」の大興奮には届かず、85点どまりかな〜。たしかに今までにない想像を超えたストーリー展開にスタイリッシュな演出など素晴らしい映画ではあることには間違いないんだけど…満足度は思ったほどあがらなかったさ〜。一番の理由は、この映画、かなり解りにくいのですよ〜。ワザと解りにくくして、映画全体を「夢」の中のような感触にしているのか、ただ単に脚本上のミスなのか、とにかく、事前にいろいろ知っていた方がいいと思います。

主人公コブ(ディカプリオ)はターゲットの潜在意識に潜入し頭の中のアイディアを盗み取るプロフェッショナル。だが妻殺しの疑惑をかけられ国際手配中の身である。そこに謎の大富豪サイトー(渡辺謙)が自由の身にすることと引き換えに難易度の高い仕事を依頼してきた。ライバル会社の跡継ぎ息子にわざと会社を潰させる考えを植え付ける(インセプション)というものだ。コブは精鋭のチームを集めターゲットの夢に潜入するが、潜在意識がすでに防衛訓練を受けており、武装した兵士達が攻撃してきた。そしてコブのトラウマである死んだ妻があらわれミッションを妨害しはじめる。

最初のシーンでいきなり混乱する。夢の中に夢があるという多重構造になっているのに加えて、年老いた渡辺謙のシーンがでてくるのだが、これは映画では最後のシーンなのだ。夢世界はグループで共有しており、お互いの潜在意識が影響し合う。ターゲットの頭の中に入り込むのではなく、夢の設計士が作った世界に引き込むというもの。それでも夢の主がいちおういて、今見ているシーンは誰かの夢になっているのだ。解りにくいんだな〜これが。セリフ一字一句見逃さず、2、3回見ないとわからないです。先に説明しておくと夢の主は次の階層に皆を送り出すため、一緒に動向できません。残っている人が夢の主。そして「キック」という衝撃で皆を夢世界から帰還させる役割となっています。

この夢が多重構造になっているというアイディアがすばらしくて、第一の夢、第二の夢、というふうに深くなっていくにつれ時間の流れ方が遅くなっていき、現実の世界での5分が夢のなかでは1時間になり、さらに次の夢では1週間にもなるというもの。そして前の階層の影響を受けるので車で落下するときの夢ではその世界が無重力状態になっているとか、水にぬれると雨が降ってきたりします。そこで繰り広げられる、回転する廊下での格闘シーンはアクション映画史に残る素晴らしいものになってます。

潜在意識を扱っているため、過去のトラウマからの解放ということが大きなテーマ。ターゲットのロバートにとっては大会社を築いた独裁的な父親との和解であり、主人公コブには死んだ妻への罪悪感からの解放なのです。夢世界で妻は主人公を現実に戻すまいと妨害してくるので、この映画の悪役となっているのですが、そのあたりが、かなり切なく、暗いムードを映画に与えていて、ラストもハッピーエンドではないのかな?という含みで終わるので、大きな余韻をひきずりますね。そしてストーリーの解らないところを調べるためネットの解説を読みあさることになるんだな〜

ギリシャ神話にもありましたね、冥府に妻をさがしにいくオルフェウスの話。竪琴の音色で妻を返してもらうのだが、決して振り向いてはならないという約束を破り、現世に戻る直前、妻を失ってしまう。そんな死者への思い。取り返しのつかないことをしてしまった後悔。そういう悲壮なムードがこの映画全体にもただよっていますね。

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