嗅覚ミステリー「オルファクトグラム」

犬を飼っている人にオススメのミステリーということで読んでみたさー。

オルファクトグラム「井上夢人」

連続殺人犯に姉を殺され自身も重傷を負ったバンドマン。奇跡的に一命をとりとめた彼の脳に大きな変化が起こっていた。鼻が異常に良くなっていたのだ。視覚の世界と同じぐらいのレベルで匂いがわかるようになってる。人が触ったところも、歩いた場所も、初対面の人の朝食のメニューもたちどころにわかってしまう。その特殊能力で犯人の手がかりを追う主人公。対する犯人は潔癖性で用意周到。犯行現場に証拠なんか残さない。でも犬並みの嗅覚でみれば匂いという痕跡はそこらじゅうに残っているわけ。分厚い本ですが一気に最後まで読んでしまうほど面白かった。



ミステリーといっても犯人探しの部分はだいぶ後半になってから。人が犬並みの嗅覚を持ったらどうなるかというところを徹底して掘り下げたところが面白い。新しい匂いと古い匂い。風上と風下の違い。恋人の発するフェロモンの美しさ。緊張した人の起こす匂いの変化。主人公だけに見える複雑な匂いの描写が圧倒的。その世界に次第に順応していく主人公だがそれを他人と分かち合うことができない孤独。この辺は超能力者ものといってもいいかも。

うちの犬達もこんな匂いの世界に生きているのかな~。これを読んだあとは犬たちがすごい能力を持ったスーパードッグに見えてくるよ
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