ジャンゴ繋がれざる者 80点

ジャンゴ 繋がれざる者 [Blu-ray]

タランティーノ監督。こんどは西部劇だ。オープニングから音楽もタイトルも昔の西部劇っぽくて画面にひきこまれる。毎回毎回、最初からワクワクさせてくれるよねえ。カメラをギュインとズームアップさせるとことか。昔のカメラワークをわざと取り入れたりするんだ。映画の作り方が自由自在だよなあ。

今回は珍しく美女復讐ものではなかった。白人に虐げられてきた黒人の復讐です。黒人の歴史は悲惨だよ。死ぬまで戦わされる黒人デスマッチ。凶暴な犬に食わせる。こんなことが本当にあったのか?たぶんあったんだろうねえ。酷い話だよ。前作のイングロリアス・バスターズがユダヤ復讐ものだったから、民族復讐シリーズ第二弾といったところか。次はアメリカインディアンもやってほしいねえ。

奴隷だったジャンゴはドイツ人の賞金稼ぎシュルツに引き取られ自由人として生きる事になるんだ。共にジャンゴの妻を探すことになる。その居場所が分ったんだけど、そこは凶悪なキャンディという男の農場だった。はたして彼女をとりもどすことができるのかっていうストーリー。

主役はジャンゴのはずなんだけどシュルツの方がが目立ってたねえ。演じるのはイングロリアス・バスターズのランダ大佐こと「クリストフ・ヴァルツ」。前回が強烈な悪役だったから今回はヒーローを演じてもらったのかな。しかも両方ともアカデミー助演男優賞をとってるというのが凄い。陽気な感じで頭の回転が速い。紳士っぽくて饒舌。そして躊躇せずに引き金を引くとこが怖い。ジャンゴを解放して拳銃さばきと交渉術を教えるから師匠のような役どころだ。

シュルツがどうして危険をおかしてまでジャンゴの妻を探す気になったのか。その理由がうまいことできてるんだ。妻の名前はブルームヒルダっていうんだけど、その名前とドイツ人としてのアイデンティティがうまく結びついているんだよね。こういうちょっとした工夫をすることで、黒人を虐待するやつは許せん!という理由はあえてかたらないわけだ。

そしてついにキャンディの屋敷にのりこんでいく。ここでタランティーノ得意の会話による心理戦だ。イングロの酒場のシーンのような緊迫感が凄い。通常ならシュルツが一枚上手なのだがキャンディの姉ララの何気ない一言で状況が変わってしまうんだよ。この姉がヴァイオレンスなストーリーから浮いたニコニコした感じなんだけど、その彼女にこんな重要なセリフをいわせる。この展開がさすが。これ以降、百戦錬磨のシュルツが劣勢にまわってしまうんだからね。ディカプリオ演じるキャンディが言葉でジリジリと追いつめて行くとこ迫力あったねえ。ディカプリオは童顔だから悪役ってどうなんだろうと思ったんだけど。このキャラはお坊ちゃん育ちで少し幼稚な感じがあるんだよ。そこがいい感じではまってたねえ。

さて、褒めてるわりにはイングロのほうが面白かったかな。確かに面白い映画なんだがタランティーノに慣れてしまったっていうとこが少しあるかねえ。そして今回のジャンゴはかなり正攻法の映画で時系列入れ替えのようなトリッキーなものが全然なかった。それがない分予想を越えた何かが欲しかったかなというところ。ジャンゴの見せ場である最後の銃撃戦も何か工夫がほしかったところだ。
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