ルーパー 90点

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面白い。こんな映画だったのか。未来の犯罪組織は消したい人間をタイムマシンで現在に送る。それを殺すのがルーパーと言われる仕事。しかし送られてきたのは30年後の自分だった。

あらすじだけ聞くとよくある感じがするだろう。おかげでスルーしてたんだけど、畑の中でズドンとやる意表をついたオープニングでこの映画ただものではないと一気に期待が膨らむ。そしてその興奮が最後まで持続する。「第9地区」「ミッション8ミニッツ」ともに新人監督がSF映画を新しく更新してくれた。

このライアン・ジョンソンという監督はセンスがいいねえ。インディーズっぽい感じなのに演出がしっかりこなれているのがワクワクさせられる。乾いていてダーティーな未来。アメリカは落ちぶれてて上海が世界一の都市っていうんだから。サトウキビ畑に空中バイクというような組み合わせがリアルで新鮮。現在の自分がケガをすると未来の自分に傷残が即座にあらわれるっていうアイディアが今風だ。データを上書きするとコピーされたデータも同期するっていう感覚だ。

舞台となるのがルーパー達のアジトや畑の一軒家など意外にこじんまりとした感じ。それだとTVドラマみたいになりそうなところを監督の大人っぽい演出がうまく回避している。描かなくてもいいところはバッサリきるとか、ここぞというときのスローモーション。じゃっかん「ターミネーター」や「童夢」みたいなとこがあるのだが、脇役かと思っていた子供があんなふうに怖くなって話の中心になっていくとか、ドラマの部分も凄くいいし、各キャラの抱える苦しみがからみあって、あのラストになっていくとかきちんと描かれている。ほんと面白い映画でした。

ただジョセフ・ゴードン・レビットとブルース・ウイリスが同一人物に見えないなあ。顔が違うのは仕方ないけど、年取ってるくせに強すぎだろ。おかげで未来の自分を殺すっていう葛藤が必要なくなったのかもしれないが。ジョセフ→ブルースの途中段階で生え際がどんどん後退していくのがギャグになっていた。
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