ミッドナイト・イン・パリ 85点

ミッドナイト・イン・パリ [DVD]

ウディ・アレンの映画は「カイロ紫のバラ」を見たぐらい。あれは女性の主人公が映画のスクリーンからでてきた主役と恋をするっていうファンタジックな話だった。「ミッドナイト・イン・パリ」はまるでその男性編みたいだね。なんか凄く主人公に感情移入してしまったよ。

メインお仕事のハリウッドの脚本業は上手くいっているんだけど本当に書きたい小説はうまく行かない。本当にやりたいことは世間に理解されない。わかるなあ〜。クリエイターならみんな味わってるようなジレンマだよなあ。

20年代のパリに憧れてるんだけど博識な友人に逆にフランス文化についてウンチクを聞かされる。この悔しさ。わかるよ〜。俺は沖縄人なのに沖縄に詳しい人に沖縄のウンチクを説明されるときに感じるものといっしょだよ。

そんな主人公が20年代のパリに迷い込んであこがれの大作家フィッツジェラルドやヘミングウエイに出会う。この感動と興奮。俺なら70年代プログレ時代のイギリス、若かりし頃のマイクオールドフィールドやフレディマーキュリー、ジェネシスのメンバーに会うようなものだろうね。相手は歴史に残るアーティストだが、向うから見れば自分も未来から来たアーティストだし、ある程度対等に会話もできるってわけだ。これって最高じゃない。

あの熱狂の黄金時代に自分も生きていたら。アーティストならそんな妄想をすることがあるだろう。でもそれは現実逃避っていう面もやっぱりあるわけだ。いつかは現実とも折り合いをつけないといけない。そこんとこ、この映画はうまく描いているんだよ。現代のアメリカに住む主人公は20年代のパリ文化が最高だと思っている。しかしその20年代に住むアドリアネ(ピカソの愛人)はさらに前のベルエポックと呼ばれる時代のパリこそ素晴らしいと思っているんだよね。昔の文化が素晴らしいっていうのはいつの時代にもあったってことを面白く描いている。このアイディアは素晴らしい。主人公もそういう夢を見て現代の世界に戻ってくる。するとまたいい出会いが待っているわけだ。終わり方もいいですね。
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。