エリジウム 80点

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面白かった!ネットのレビューでの評価は今ひとつのようだけど。前作の「第9地区」が好きな人ならニール・ブロムカンプ監督がさらに進化たぜ!って感じをうけるんじゃないかな。普通は大作を任されると全然面白くない映画を撮らされてしまうものだが。二作目にして自分の個性をちゃんと押し出せたところが偉いぞ。

未来世界のスラムはさらに規模が拡大して今までにないビジュアルイメージだ。奥行き感もさらにリアルになった。その対極にあるスペースコロニーのエリジウムが青空に白く見える月のように浮かんでいる。このビジュアルがなんともリアルで素晴らしい。「トータルリコール2012」の都市もそうとう作り込まれていて凄いと思ったが今ひとつ新鮮さを感じない物だった。ブレードランナーの延長線上にあるものだったからだ。やっぱこっちだわ。ブロムカンプ監督の見せる未来世界の描写はSF映画の更なる地平を見せてくれるよ。新しいスターウオーズはJJエイブラムスが撮るそうだけど、ブロムカンプが最適なんじゃないかと思ってしまう。スターウオーズも汚しや使用感を入れたのがあの当時新鮮だったからだ。

宇宙船とか出てくるバトルのCGってだいたい面白くないものが多いんだけど、これは汚しがはいりまくってるからか、カメラの動きが臨場感あるからか?CGだということ完全に忘れて見入ってました。エリジウムの外観やスペースシャトルのリアルさは今後のSFの定番になりそうなほどイイ。いつもザコキャラでしかないロボット兵士なんかもこの映画のやつはほんとうに強そうで恐い。またスペースコロニーに行くとストーリーが盛り下がりそうな気がしてたのだが、主人公マットデイモンも5日間の余裕しかないにもかかわらず、エリジウムに行くのは映画の終盤。これも良かったと思う。

「タイム」や「トータルリコール」のように格差社会がテーマだが、特に医療問題に焦点をあてているのが面白い。エリジウムではどんな病気も瞬時に直せる医療ポッドが各家庭にあるのだが、地上世界は過酷な労働環境と治安の悪い現実を生きている。その間を橋渡しする違法移民ビジネス。現実世界の貧困と裕福な世界。特にアメリカとメキシコの関係が投影されているという。シンプルな脚本だったと思うけど、そういう世界の現実に根ざしたディストピアの設定。そして、それぞれのキャラがちゃんと描かれていたのでドラマも深みがあったな。ジョディーフォスターの扱いもなかなか新鮮でしたよ。
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