ゼログラビティ 90点

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噂に違わず面白かった。ジュラシックパークやプライベートライアン、マトリックスなどと並ぶ新映像体験として映画史に残るだろうね。まず美しい地球。スペースシャトルの船外活動。リアルだ〜。ほんとに自分もそこにいるみたい。宇宙ってこんな感じなのかっていうとこが新鮮だ。そして長回し。ずっとカットがきれない。どうやって撮ってるんだろう?とかはもう途中から考えるのをやめた。全編いかにもCGっぽかったらやだなあと思ってたんだけど。これがそんな感じもしないんだよね。結構アナログな感じがするんですよ。ほんとに宇宙で無重力の中で撮影してるって感じだった。凄い。

宇宙空間の音が聞こえない。こういうのは映画としてなりたたないんじゃないか?って思ってたけど、本人の声、息づかい。無線の声、ヘルメットに伝わる振動音は聞こえる。ネジを回すゴゴゴという音とか。それも斬新だった。そしてシャトルの大破壊シーン。粉々になった無数の破片が空間に飛び散る。こんなに爆発してるのに音が聞こえないのが迫力あります。映画史上最強の破壊カタルシスだったかも。後半にもう一回こういうシーンがきます。宇宙ゴミ恐すぎです。うわーーー来た来た〜って感じですよ。

音がないかわりに音楽がとても素晴らしかった。なんとなくヴァンゲリスっぽいようなスペーシーなシンセのブオオオオンというような音楽。最高の映像に負けないくらいの最高の音楽だったと思う。これでサスペンスも凄く高まっていた。リアリティを追求するだろうということで音楽はほとんど使われないと予想してたんで意外だったねえ。音楽はスティーブン・プライスという方でした。いや〜良かった。

あと見る前に心配してたことなんだけど、ワンシュチュエイション映画。例えば箱の中に閉じ込められる「リミット」や電話ボックスの中にずっといる「フォンブース」はたまたスピルバーグの「激突」とか。そういうたぐいかなと思ってたんだけど。たしかに体験型の映画だしアトラクションのようなところもあるのだけど、やっぱり映画を見た!という感動が残りますね。

そのへんは脚本がとてもちゃんとしてたおかげだろう。宇宙で作業中に冗談をいうようなとこ。そのなかで登場人物の(といっても2名だけど)性格や背景がなんとなく、ほどよく示される。リアルでうまい脚本です。宇宙ゴミが90分おきに地球を一周してやってくるっていうサスペンスの設定も素晴らしいし、ジョージクルーニーの無線がきこえたままっていうところも凄く心に残る。特にあの、外から彼が入ってくる展開には驚いたよ。

途中サンドラブロックが船内に入って宇宙服を脱ぎ丸くなるシーン。ここは子宮内の胎児を思い起こすし、地球に帰還してからよたよたとあるくところは生まれた赤ん坊のよう。2001年宇宙の旅のように死の宇宙空間で主人公がさまざまな試練を経てあたらしく生まれ変わるような、そういうメタファー(暗喩)でもある。
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