インターステラー 90点

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一回目の鑑賞は正直「地味かなー」という感じでした。演出が結構「大人の演出」なので、けして解りやすくはない。見た瞬間面白いーってのはあまりないのだけど、二回見ると細かい伏線が無駄無く描かれてるし、セリフもよく練られてるし、渋めの演出がじわじわと効いてきて、やっぱSF映画の歴史に残る傑作でした。インセプションの後にまだこんな傑作を作れるなんて、どこまで凄いんだクリストファーノーラン監督。

ストーリーは本格SFに父と娘の愛をメインに据えるという、いってみれば人情味のある「2001年宇宙の旅」って感じなのかも。「2001〜」年がかなり人間味が排除されてる映画なんで、逆に普通の感覚の2001年みたいなものか。神秘的な感じは薄まっているかもしれないが、相対性理論とか本格SFのなかに、こんな形で「愛」をメインにいれてくる脚本がすばらしい。

フィルムにこだわった映像。いいですねえ。マットな色調でさ、なおかつクリアでさー。CGッぽさはないよねえ。特に感心したのが「宇宙船に固定したカメラから撮った」っぽい映像。例えば、宇宙船を外側から映したシーンがあったとすると、現実にはもう一台宇宙船が必要なわけで、それは実際には撮れない映像ですから、そういうカットがあるといかにもCGで作りましたっていう感じがしちゃうと思うんだよね。そういう第三者的なショットを抑えて、宇宙船目線の映像を多くする。これがリアルな感じを出してましたねえ。ゼログラビティとはまたひと味違うリアル宇宙。そういうシーンとバランスをとるために地上の車のシーンでも「車に固定したカメラから撮った映像」っぽいのを入れる。その車のシーンに発射のカウントダウンを被せる演出もよかったー。

しかし、映像の「動き」による面白さっていうのがあまりなかったかも。それが全体を地味に感じてしまう一つの理由なのだけど。例えば、この映画を全編静止画とセリフだけで作ったとしても、面白さはそれほど変わらないのではないか?とも思ったんだよね。それはストーリーがとてもいいってことでもあるけどね。

動きでよかったのはなんといっても四角いロボット「ターズ」だ。これがいろいろ変形して、馬みたいに走ったり、人間みたいに歩いたり、動きが積み木みたいでカワイイんだよ。テトラポットみたいになってクルクル走ったときはかなり感動だった。スターウオーズのC3POとR2D2以来の傑作ロボではないだろうか。

「インセプション」と比べると、時間の伸び縮みみたいなアイディアが今回も面白かったね。相対性理論でサクっと20年経ちましたーみたいな。そして、あの寂しい〜感じが共通してる。誰もいない世界の、もう永遠の孤独っていうような寂しさ。そりゃマン博士もああなっちゃうよね。そして地球の滅亡もさ、砂嵐と作物の疫病っていうような、地味ーな終末。音楽もいつも寂しい感じがあるしね。なので、結構ハッピーエンドだったのも以外でした。

超展開っていわれているブラックホールのあとの展開。5次元の世界はちょっとCGっぽいなあとも感じたけど、ああいうぶっ飛んだ展開を、こんなふうに上手く演出するのは凄いよ。光の筋みたいなやつが操り人形の糸みたいで、あの世っぽい世界から現世を結ぶっていうのがうまく表現されてた。ここで終わりなのかと思ったら、そのあともいろいろあったので、そこはドラマ的にもグっとくるシーンの連続だった。

でもお兄ちゃん影薄いー。5次元ルームはもう少し短めにして、彼にもいろいろエピソードや伏線欲しかった。
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